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尼僧物語 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 尼僧物語
製作国
上映時間151分
劇場公開日 1959-08-11
ジャンルドラマ,伝記もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 こう見るとキリストに限らず、信仰を貫くという事がいかに難しく、己との葛藤の日々であるかが分かります。

オードリー演じるシスターは美人でしかも嫌味が無く、人にも優しく知的で何の欠点もありません。でもだからこそ、自分の父親が戦争の犠牲者になった時に大いに苦しみます。信仰の教えでは敵味方問わずに人の過ちを許さなければいけない、それが例え自らの肉親を失う事であっても・・・。しかし我々は神でなく人間であるし、失礼な言い方をすれば見た事も会った事もない信仰の対象よりも、実際に肌に触れて長年愛してくれた身寄りに対しての方により深い愛情を覚える事が罪とはとても思えませんでした。

父親を失ったと訃報を聞く前から、どこか明るさを失っていたヒロインは、かなり前から自己の心の矛盾に気付いていたのでしょう。その内に秘めた苦しみをヘプバーンは見事に体現していたと思います。
医学校の門戸が開かない情勢の中、唯一の道である尼僧になっての医学留学。しかし父親を尊敬するがゆえのその決断が、彼女を最も苦しめる形になるとは・・・、色々と考えさせられる映画でした。決して面白いとかそういう作品ではないですが、1度は見て損の無い作品だと思います。
まさかずきゅーぶりっくさん [地上波(吹替)] 6点(2008-08-27 10:59:39)
その他情報
作品のレビュー数 22件
作品の平均点 6.45点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.53
このレビューの偏差値 48.06
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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