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《ネタバレ》 「時間=通貨」として何をするにも自らの寿命を対価として支払い、また対価として受け取る。そんな世界の話でしたが、仮にも「命」を題材として扱う内容のものとしては雑すぎる印象を受けました。特にウィルの母親が突然のバスの運賃の値上がりのために亡くなったのは何とも言えない気持ちになりました。いくらスラム街の話だとしてもそれはないだろう。前日までの運賃(対価は命)が倍になってるなんて。世界観云々よりその雑っぽさが気になる映画でした。
雑と言えば、それほど貴重な存在の「時間」をあんな簡単に銀行強盗できていいのだろうか。それこそスラム街ならあんなこと考える輩はいくらでもいるだろうに。それでもやらないのは銀行が超厳重だとか、なにかそれなりのセキュリティがあって強盗自体に意味が無いとか、それなりの理由があっての事だと思っていたら、簡単にやっちゃいました主人公二人。しかもそんな二人が人々に時間を分け与え、世界の均衡が崩れていく・・・ておいおい、どんだけこの世界の基盤弱いんだよ。ギャンブルでも自分の寿命以上の時間を賭けちゃったり、あれできたら無一文でもどんだけでも大勝負できるじゃん、と思ってしまった。 みなさんねずみ小僧にたとえられてますが、私も中盤から義賊気取りになるこの二人には少々興ざめしました。「長々と生きることに意味を感じない」などとのたまわっている割に自分たちは寿命をあれこれいじりまくり。それなら最初から「俺は何年」「あたしは何年」と自分の寿命をきっちり決めて生きていってほしい。死にそうになると自分の寿命を補充する義賊なんて魅力は無い。 やはり製作側がこの世界の「時間」を所詮「通貨」として見てるからなのでしょうか。それともそんな風にしか見れない作中の人たちの世界観を表現したかったのか。上述に書いたように、「命」を扱う話としては大事なところが粗すぎた。もっとしっかり確立した世界観でもってこういう話は作らないと、粗ばっかり気になる作品となってしまう。設定はとてもとても良かったのに。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-09-10 01:30:12)(良:2票)
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