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《ネタバレ》 原作未読です。
幼い頃からピアノの英才教育を受けたサラブレッドの天才、生活者としてのピアノにこだわる努力家、七年前に突如姿を消し今回のコンテストで復活をかける天才少女、そして「ピアノの神」が残した異端児。この四者四様の若きピアニスト達がしのぎをけずる演奏場面を見れるだけでも眼福もの。いや耳福とでも言うべきか。面白い映画でした。私には楽器を奏でる才能はまるでありませんが、ピアノが弾けたらいいな、あんな風に弾いてみたいなと思わせられる作品でした。感情を乗せて表現できる道具があるって素晴らしいですよね。 個人的には最後の本戦の優勝者は栄伝亜夜、準優勝は風間塵、第三位はマサルでした。まあ盛り上がる順番に見せられたそのままの流れで魅せられてしまったというだけかも知れませんが。でも風間と栄伝の、自分の抱えている感情を全てぶつけきって粉々になるまで表現しきったようなあの激しい演奏には心が震えました。 カデンツァや本戦のようにそれぞれがそれぞれの趣の曲を演奏するのも良いんですが、同じ曲を別々のピアニストがどんなふうに表現するのかの違いなんかも見たかったですね。サントラ買おうかな。 映画としての映像の見せ方も良かった。演奏前に曲名紹介の字幕が入ったり、鹿賀丈史さん演じる指揮者の登場で、ちょうど英語で彼のことを「第2の刺客」と呼ばわっていた時にその字幕が彼の真下に出るように演出したり。 ただの音楽映画ではない、映像としての作り込み・奥の深さも感じられました。良作です。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-07-28 19:51:13)
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