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欅坂46の5年間の物語とは結局のところ「『平手友理奈』とどう向き合うのか」であり、本人である平手、(申し訳ないが括る)メンバー、関係者そしてファンの一人一人が、それぞれ異なっていてもその結論を持つことがこの先にきっと繋がる。
その結論への手がかりとなるのが本作。 先に挙げた三様、いやファンも加えて四様か、それらすべてに対して「○○が正しい(おかしい)」と考えられるだけの材料が文字通りにイヤというほど提示され続ける。俯くしかないそんな時間を終えたときに、それぞれがなにを感じるか。ファンとしてもっとも多く落ち着けるところは「オトナが悪い」になるような気がするが、それとてオトナの味方となることもできれば、当然のところ「平手が正しくメンバーが間違っている」やその逆で「平手が間違っていてメンバーが正しい」となる場合もあるだろう。個人的には活動後半以降の“歌番組で平手は不在ながら、それならそれで別バージョンが観られるという楽しみ方を知る”という半ば自虐な考えをしていたのがよっぽど間違っていたのではないか、という気もしており、「ファンもよくない」もひとつの要素となるに至っている。 20年10月で活動を終えて、新しい存在となる欅坂46。本作にも組み込まれた『配信ライブ』にて、残されたメンバーの“脱平手”と同時に「平手が如何に大きな存在だったか」を観たと感じており、本作中にてどうしたって語りきれないメンバーの思いはそこで補完されている。あとはついて行く側(ファンだけでなく関係者も含まれる)がどう本作をもって結論づけるか、だろう。 さあ未来は君たちのためにある――。踏み出したメンバーだけでない、関係者もファンも卒業者も、そして平手友理奈にも、『欅坂46』として存在したすべてにこの一節が降り注ぐことを。 【まつもとしんや】さん [映画館(邦画)] 7点(2020-09-09 11:01:14)(良:1票)
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