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《ネタバレ》 ただの「ゲイ映画」と割り切れないところが、この映画の凄いところです。正直、「これきっついなぁ。」という印象なんですが、それでも高得点なのは俳優がマジで鬼気迫る演技をしているから。すごいです、あまり簡単にお薦めできる映画ではないのですが、きつい映画にも耐えられる方にのみお薦めします。同性愛系を考えると、ウォンカーワイ監督の『ブエノスアイレス』を思い浮かべるわけなんですが、あちらが同性愛を通して、普遍的な恋愛を著しているのに対して(つまりヘテロに近い描き方をしている)、『傷ついた男』はホモを通しての視点に徹しており、屈曲した愛の形を追い求めています。途中フェラチオシーンがあり、それはボカシを通して見てみると擬似で、「あれ?」と思うわけなんですが、それもきっちりと方向性を持っていて驚かされます。俳優陣の熱演と、暗くジクジクした映像で暗部に切り込む監督の力を考えれば、放置されるには惜しい作品です。
【fero】さん 8点(2003-12-13 14:36:14)
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