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普通の人々 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 普通の人々
製作国
上映時間124分
劇場公開日 1981-03-21
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 今回が初見のこの作品、思春期の息子と娘を持つ身になった今観てよかったです。はた目には幸せそうなこの家族は、最初から危うさのある家族だったような気がします。長男の死でそれが露呈したのでしょう。家族の関係の希薄さを感じました。長男の死から時が止まってしまっている母親、息子の葬儀で夫のシャツの色を気にするこの母親の愛情は本当の愛情と呼べるものなのか、ということをいちばん強く感じた。優秀で華やかだった長男は自分の成功を象徴する、虚栄心を満足させる存在であったのかもしれない。家族の再生を願う夫の意見にも耳をかさない、かたくななこの母親の生い立ち、境遇に何かあるようにも思う。実際、祖母が「厳しくすればいいのよ」と言い放つ。兄の死に責任を感じ、苦しむコンラッドを癒したのが医者であり、ガールフレンドという他人であるというのが寂しい、コンラッドがあまりにも可哀相。それでも母親に精一杯の愛情表現を見せるも母親は家を出て行ってしまう。何かを見出した夫と息子に対し、何も見出せずにいる母親。自分の望むとおりにしてくれていた夫がそうではなくなった時、居場所が無くなってしまった。彼女もまた、どうしていいのかわからず苦しんでいるのだ。ひとつ乗り越えることのできた夫と息子の待つ家にいつか帰ってきてほしいと、ラストシーンを見ながら願ったのでした。細かな描写で本当に丁寧な作品、厳しいけれど暖かいものを感じました。
envyさん 10点(2004-11-01 09:03:42)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 110件
作品の平均点 7.37点
作品の点数分布
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110.91%
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300.00%
454.55%
598.18%
61715.45%
72320.91%
82623.64%
91614.55%
101311.82%
作品の標準偏差 1.72
このレビューの偏差値 58.87
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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