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《ネタバレ》 雨の中、裸足で佇むアン。これはきっと深く考えさせられる映画が始まるな、と、思ったのは私の間違いだった・・・ 倒れて病院へ行き、その日に死の宣告とは、いくらなんでも早すぎはしないか。直ぐに事実を受け入れたアンは気丈なのか、はたまた能天気なのか。家族に心配を掛けたくないと病を隠す心配りとは裏腹に、どうせ死ぬなら男を作るという短絡的思考。同じアンという名の女性を夫の後妻にと手配するとは、大きなお世話。私が同じ立場に立たされたとしたら、こうも簡単には割り切れないだろう。ましてや、新しい恋愛をするような意欲は失せてしまうに違いない。「死ぬまでにしたい10のこと」を考える前に、藁をもすがる気持ちで存命の方法を探しまわるに違いない。そこには、生きる為の模索があり、失意があり、心の葛藤があるだろう。生きる意欲を失うかもしれない。それらを乗り越える苦悩がこの映画にはほとんど描写されていない。もし描写されていれば、アンが同じ生き方をしたとしても、全く違った映り方になったのではないだろうか。どんなに安易な生き方であれ、余命を前向きに生きるのは立派なことだと思う。しかし、簡単にできることではないとも思う。この映画には、最も重要な説明が欠落しているのではないだろうか。
【Gang10】さん [DVD(字幕)] 3点(2006-12-10 00:26:22)
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