| 作品情報
レビュー情報
丁寧に描かれている。役者も上手い。けれど描き過ぎ、語り過ぎの感。たいして興味も引かない様な事柄を行間も読む隙も与えず、延々細かく綴る綴る。そこまで細かく描かねば伝わらない?もうちょっと自由でもいいのでは?カエルのシーンはおもしろかった。聖書からの引用だとか。そういえば、世界観に聖書を感じる。正確にはキリスト教文化というか。登場人物に自由奔放な人物は存在しない。陽気なアメリカ人はどこにもいない。優等生的な共通の倫理観を持った人々によって構成されている。融通が利かない、誰もが自分を信じながら、不運を恨み、歪んでいる。12人も描くにはバリエーションが薄すぎ。「罪」と「許し」の要素で構成され、愛は二次的な感。「奇跡」よって、色々な「解」?が発生するが、彼らの今後はやはり何も変わらないだろう。彼ら自身が変わったわけではなく、ただ、第三の存在が一時的に影響を及ぼしただけであって、彼ら自身の変化や努力につながる要素は何もない。不思議体験をしたという共通認識は残るのかな?(笑)。「奇跡」のテーマ自体が私に何の感銘も与えず、なるほどとも思わせなかった。「奇跡」→「解決」のリンクに対する疑問ばかりが残ってしまった。散々待たせた挙句の「奇跡」はむしろ無力だ。そして実験意識は賞賛するが、実験としては完成されすぎてまとまりすぎ。実験そのものに広がる要素が無かった証拠。もっと色々挑戦してほしかった。
【夢の中】さん 5点(2003-11-23 02:13:31)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |