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ニューオーリンズ・トライアル のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ニューオーリンズ・トライアル
製作国
上映時間128分
劇場公開日 2004-01-31
ジャンルドラマ,サスペンス,法廷もの,小説の映画化
レビュー情報
はっきり言って、ここ10年位の間に作られた法廷物の中では1、2を争うレベルの傑作なのではないかと思う。私はもはやハリウッドにここまで誠意に溢れた正当派の法廷サスペンスを作ろうとする誠実さは既に諦めていたのだが、そのぐらい、今やあり得ないほどの真正面から奇を衒わず、真面目に真正直に21世紀の「12人の怒れる男」をやっていること自体が驚きだ。ベタでありながらちゃんと現代的で、銃社会に対するメッセージもきちんと込められているがヒステリックでなく、さらにまっとうな仕掛けを用意してきちんとミステリ&サスペンスにもなっている。ほどほどの重厚感とほどほどのリアリズム、ジーン・ハックマンとダスティン・ホフマンをぶつけて来た辺りにはまたしてもスター隠し芸大会のニオイがしていて実に不安ではあったのだが、意外にも二人が上手く見せ場をシェアしていてバランスが良い。見せ場としては明らかにジーン・ハックマンの方が楽しそうなところだが、ホフマンとしては実に珍しく抑えの効いた良い芝居で太く短く見せ場をさらっていたところを高く評価したい。掴みも早く、プロットは緻密で良く練れている。個人的には「インサイダー」を秀作と言うなら明らかにこの作品は「インサイダー」に致命的に足りなかったものを持っている。泣かせどころもなく派手な仕掛けもないが、役者と演出の技量、手堅いシナリオなど極めて総合点の高い作品として、少なくとも私にとっては10年に1度出会うかどうかの傑作であることは間違いない。
anemoneさん 10点(2004-02-01 00:42:51)
その他情報
作品のレビュー数 148件
作品の平均点 7.40点
作品の点数分布
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310.68%
421.35%
5106.76%
62315.54%
74127.70%
83825.68%
92516.89%
1085.41%
作品の標準偏差 1.38
このレビューの偏差値 63.58
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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