Menu
 > 作品
 > カ行
 > 華氏911
 > anemoneさんのレビュー
華氏911 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 華氏911
製作国
上映時間122分
劇場公開日 2004-08-14
ジャンル戦争もの,ドキュメンタリー,政治もの
レビュー情報
嫌な映画でした。相手がどんな人物だろうと、人の悪口をひたすら2時間2分聞かされ続けるのって、正直胸がムカムカします。ここまで徹底的かつ一方的に、1人の大統領だけを攻撃し続けるというのはモラルとしてどうなのかと思います。エモーショナルと言えば聞こえはいいですが、いったい何がここまでムーア監督の「私怨」をたぎらせるのだろう?と不思議に思いました。「ボーリング・フォー・コロンバイン」では自虐的な笑いである種の「愛」を見せてくれた監督だけに、この変貌ぶりには落胆させられます。わたしはジャン・リュック・ゴダールの映画を面白いと思ったことは一度もないのですが、この映画に対する「この攻撃は敵を利するだけ」というコメントには心の底から共感しました。ムーア監督自身「自分が金曜の晩に見に行きたいと思うような映画を作りたい」と述べているのを見て、頭がどうかしているのじゃないかと思いました。映画ではあたかもブッシュが全米の猛反対を押し切って就任したかのように描かれていますが、フロリダ以外の州でゴア対ブッシュが伯仲していたのは事実であり、そういった反証を一切省いて自論に都合の良い情報だけをこれでもかとばかり詰め込んだこの作品は、もはやジャーナリズムとは言えないと思います。もちろん「アメリカは呪われろ」と絶叫するイラク女性の姿や、WTCテロのシーンでは泣かされてしまうのですが、結局のところ憎しみは憎しみしか生まないと説いている作品に憎しみしか込められていないのではどうしようもないでしょう。だいたい満員御礼でハクをつけるためだけに単館先行ってえげつないでしょう。ミラノ座なら半日でさばけてますよ。アメリカでも同じ手口で話題性盛り上げたようですが。二度と見たくない映画です。
anemoneさん 0点(2004-08-16 00:46:56)(良:10票)
その他情報
作品のレビュー数 169件
作品の平均点 6.15点
作品の点数分布
042.37%
121.18%
221.18%
342.37%
4158.88%
53218.93%
63118.34%
74124.26%
81911.24%
9148.28%
1052.96%
作品の標準偏差 2.00
このレビューの偏差値 34.57
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
華氏911のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS