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詐欺を働きながら食い扶持を稼ぐのには感心できないが、聖書の押し売り(亡き夫からのプレゼント)の場合は、騙された方も“幸せな気持ち”になれるので多少譲歩しよう。アディが加わることにより、お金持ちからしか金額を要求しないのも良い。が、だからと言ってお金持ちから巻き上げるのもどうかとは思うが・・・。少し偽善チックな設定であるものの、そんな“人間くさい”ところが良いのでしょうね。
好きな場面は、車での親子喧嘩のシーン。口論の様相が非常にリアルに面白く表現されている。DVDの特典でも語られているが、あのカット割り無しの長まわしは凄いですね。納得がいくまで時間をかけて何度も取り直したようです。確かにテイタム・オニールの才能も認めますが、監督の作品にかける情熱も素晴らしい。テイタム・オニールのアカデミー賞受賞(助演女優賞)は、監督の力量無しには有り得なかっただろう。 気の利いた台詞も沢山あり、アディが新聞の“景気が回復傾向”という記事を読んで「私も安心したわ」には思わず笑ってしまいました。あと、冒頭の曲の歌の「紙の月でも本物になる」という詩が、上手くラストシーンに絡んできて何とも言えない感動が沸いてきます。 名作と呼ぶに相応しい要素を全て兼ね備えた作品であると言えます。 【おはようジングル】さん 9点(2004-05-14 17:15:41)(良:2票)
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