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《ネタバレ》 爆撃により少女を殺してしまったのではないかという自責の念と、戦闘機での墜落事故の衝撃が重なることにより記憶喪失になってしまったピエール。シベールと出会うことにより、“子供の心”が彼の精神を支配するようになりました。シベールへの愛情は、子供の頃の初恋に似たものだったのでしょう。
マドレーヌも献身的に彼を支えますが、彼女の“大人の愛”は“子供の心”に隔てられ、届かなくなってしまいます。 戦争により心を失い、ようやく取り戻したかと思えば殺されてしまう・・・、やりきれない悲哀を感じます。 母親に捨てられ、父親にも捨てられた孤独なシベールは、最愛のピエールまでも失います。なにも信じることが出来なくなり、行き場を失い続け、自暴自棄になってしまうほど傷ついしまった彼女の最後の言葉「名前なんてない!私は誰でもない!」は、ズシリと重くのしかかります。 【おはようジングル】さん 8点(2004-02-18 17:57:34)
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