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《ネタバレ》 あるサイトで評判だったので期待して見ました。
よかったです。思うに、今、日本で連ドラみたいな形で放映されても、 ブレイクすると思うくらい脚本がすばらしいです。 じわじわとくるし、サスペンスみたいな謎解きもあるし、世界がきれい。 このきれいすぎるところを、嘘っぽいとか見たらだめだけど・・ 限られた命の主人公の女性ケリーが、全然哀れとか狙ってるように見えない。 希望という形のないものを探すのですが、出くわす人らは希望のない人ばかり。 希望=生きがいなんだけど、その薄命の彼女が仕事以外に見つけたものは、 やはり形ある人間なんですね。形のない愛を持つ。 そのお相手が「世界の果て」の写真を見せるんだけど、 墓場と老人しか住まないという死の島。でもうつくしい。 回想シーンやわからないところもあるのですが、 この自分探しの謎解きが気になって見続けました。 その船員との恋は故郷へ彼が帰るということで、 恋は終わるかなと思いました。その前に出会ってたのが、 金城君演じる捜査屋です。船員を見送るまでは友達くらいの関係だったのに、 いなくなるとそばにいる人が大切で、特に時間も残っていない彼女にとっては と思います。が、病院に運ばれ心配する彼に目線を合わせない。 彼女は彼を捨てて船員の故郷に走る。それは、船員のほうを 選んだのではないということがわかるから、ラストが読めそうなんだけど、 それでも応援してしまうくらい恋がきれいな愛に変わっていた。 ・・ここからは書きませんが、泣けましたよ。ケリー・チャンの キリッとした顔は、死をも恐れない自分の意味を探す清さ強さ。 金城武はまだ若くて近所のお兄さんみたいだったけど、人のよい表情と 子犬のような目は、反則泣かせ系置き去り<神様、もうすこしだけ> を、思い出しました。あ、けどこっちの方が脚本は濃くないので。 ラストもよかった。コミカルで明るくて、泣き笑いができます。 それにしても哲学的な映画です。言葉がすごくよい。 この監督は脚本の才能がありますね。 バラ園のエピソードは現実主義だし、子供の絵(絵に顔がないのはわかるような) も、セラピーとかで使われてそうだし。金城がつく嘘の必然性も、すごくわかる。 ケチのつけようがない良い映画なんですが、わかりにくいところと 淡々と運んでいくところも気になったので・・ 【アルメイダ】さん 8点(2004-09-28 07:26:21)
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