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原爆の子 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 原爆の子
製作国
上映時間97分
劇場公開日 1952-08-06
ジャンルドラマ,戦争もの,モノクロ映画,歴史もの,実話もの
レビュー情報
《ネタバレ》 原爆は日本人全体の奥深いところに傷を付けたのだと思います。この映画は原爆によって直接もたらされた悲劇ではなく、終戦後も続いてゆく悲劇を描いています。親を失った子供、後遺症によって命を奪われようとしている子供、生活の全てが破壊され、何もかも失い、僅かな希望だけを頼りに生きる老人。原爆によって破壊された広島の街は、現実にフィルムに焼付けられた廃墟と瓦礫と、そして復興の兆しを見せる世界。悲劇に対比するように、原爆とは無関係な世界を生きているような人々の姿も焼付けられてゆきます。しかし、目を背けてもその傷が消える事はありません。この映画が撮影された終戦7年後と違い、今は61年もの歳月が経過し、その傷は消え去ったようにも見えますが、実のところ永遠に消える事はないのだと思います。その悲劇の上に今の生活が成り立っているということ、それを忘れる事で悲劇は繰り返されることを、この映画は力強く示しています。飛行機の音に不安げに空を見上げるラストシーンは、その不安が的中しなかった訳ではなく、今もまだずっと続いているものなのですね。
あにやん‍🌈さん [DVD(邦画)] 8点(2006-08-15 00:41:34)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 17件
作品の平均点 7.71点
作品の点数分布
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8317.65%
9529.41%
10211.76%
作品の標準偏差 1.77
このレビューの偏差値 50.93
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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