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マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙
製作国英,仏
上映時間105分
劇場公開日 2012-03-16
ジャンルドラマ,政治もの,実話もの,伝記もの
レビュー情報
《ネタバレ》 ちょっと肩すかしではありました。認知症を患った状態で回想されてゆくマーガレット・サッチャーの記憶という表現スタイルは、めぼしいところを見繕って抓むかのように断片化され、見応えのあるエピソードをずっしりと味わわせようとはしてくれません。少女が政治に目覚めてゆく過程も、一介の議員が首相にまで登り詰めてゆく過程も幾つかの短いエピソードに集約され、省略されてしまうので、全体的に物足らなさが残ります。彼女がオックスフォード大学に受かった事を喜ぶ父と、拒絶するかのような態度を取る母、彼女の家庭の状況、立場をあれだけで表現するのは上手いというよりは、もう少し突っ込んだドラマを見せてよ、って感じで。ですが、メリルの演技によって、イギリスの歴史に名を残す女性首相の存在感に関しては「もの凄い」レベルで伝わってきます。メリルの演技は『ジュリー&ジュリア』の時のように、ある意味、役を楽しんで作っているんじゃないか?って感じもありますが(あの発声っぷりはいかにも彼女の「芸」ですよね)、妻であり母であり首相であったマーガレット・サッチャーという人物の生が流れ込むように伝わってきて、見ている間、何度もメリルとサッチャーの両方の顔を思い出さないと頭の中で区別がつかなくなってくるような感じで。一人の女性と一国の主との狭間でいかに自分であり続けられるのか、その辛さ、重さ、痛み、それは映画の力というよりはメリルの力によって説得力を伴って描出されていた感じがしました。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 7点(2012-03-18 15:47:59)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 47件
作品の平均点 5.72点
作品の点数分布
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912.13%
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作品の標準偏差 1.41
このレビューの偏差値 56.42
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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