Menu
 > 作品
 > ク行
 > クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス
 > あにやん‍🌈さんのレビュー
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス
製作国
上映時間111分
劇場公開日 2012-04-14
ジャンルSF,コメディ,アドベンチャー,アニメ,シリーズもの,ファミリー,TVの映画化,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 明確な「悪」の存在は無く、選択を迫られるのは目先の小さな安定か、或いは人類の未来の平和か。大宇宙に永劫続いてゆく営みと個との関係性について、和による均衡と我による秩序の崩壊について観念的に描かれた作品。神の前で思想に対抗する実存の具体化を試みるシュールな映像の数々。そんなモンが『クレヨンしんちゃん』である必然性が、果たしてあるのやら無いのやら。作品としては、その意外なテーマの奥行きを楽しめ、更に惑星ひまわりのテーマパーク然とした美術世界を楽しめもしますが、とにかく大きな問題が『クレヨンしんちゃん』として楽しめるところに至るまでに、異様に時間がかかるという点。『クレしん』映画としては異例な111分という長尺な上に、最初の45分は物語がほとんど具体的に動かず、ひたすら設定と状況の説明に費やされ、しかも最大の問題はその間、しんのすけが全く動かないという事。動けないのでも存在しないのでもなく、ただ、能動的に動こうとしない、これは『クレヨンしんちゃん』としてのアイデンティティの否定にもなりかねないのではないかと。予め提示された約束の存在へと向かう物語のために、しんのすけが動き出すのをひたすら待つという状態は、やはり『クレヨンしんちゃん』としてはツラいものがあると思うのですよね。これがオリジナルキャラによるアニメであるならば楽しめたのかもしれませんが。後半になって面白い、楽しいと思えるのはやはり野原一家が野原一家らしく動いているシーンな訳で、ところが具体的な悪の存在が無いがゆえに、野原一家の大義が果たして作品世界に対して正しいと言えるのか否かすら曖昧になってしまうという。前半の動かないしんのすけを含め、まるで今という時代に『クレヨンしんちゃん』という作品の存在意義を懸命に模索しているような状態にも思え、それはあまりに内向きに過ぎるような気がしました。決して子供には楽しめない、子供には判らないとは言いませんが、映画20周年記念作品という節目に、なんだか重いモノを背負っちゃってる感じがしてシリーズを通しても異質な違和感がつきまとう映画でした。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 5点(2012-04-15 14:26:31)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 5.33点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4116.67%
5350.00%
6116.67%
7116.67%
800.00%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 0.94
このレビューの偏差値 46.25
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセスのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS