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フューリー(2014) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 フューリー(2014)
製作国英,米,中
上映時間134分
劇場公開日 2014-11-28
ジャンルアクション,ドラマ,戦争もの
レビュー情報
《ネタバレ》  「戦場では狂気こそが正常であり、常識的な人間はただの役立たず」という事を描いて、そこから逆説的に戦争を通して人間性のあり方を問うてくる映画でした。

 無数の死が目の前に転がっている世界で、なお人は理性を保ち、人を信頼したり愛したりし得るのか、絶望の中に希望を見い出せるのか、と。狂気に駆られつつ、根底には信仰に根差した人間性を秘め、その矛盾を内包したまま戦場で生きる人々。
 狂気の中の良識を垣間見せるベテランと徐々に狂気に染まってゆく新人との対比が効いています。

 でも、そのキャラクターの在り様、ブラッド・ピットの中にトム・ハンクスの姿を、ローガン・ラーマンの中にチャーリー・シーンの姿を見てしまった感じで、この映画が今日の戦場映画の基準となった『プラトーン』『プライベート・ライアン』のその先に行った感じはしなかったのですね。そこはもう1つ、何か踏み込むものが欲しかったのですが。

 激しい戦闘シーン、シネスコフレームを活かした構図など、画的な見どころも多い映画ですが、一方で肝心な戦車内の閉塞感はそんなに出ている感じがしなかったのは、車内の位置関係の描写不足やカメラポジションのあまりの自在っぷりに難があったからでしょうか。

 そんな中で血と瓦礫の中で美しい憧憬の対象となっていた、戦車と対比された存在である馬が印象的でした。戦車は男の象徴で馬は女の象徴かな。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-02 22:12:43)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 80件
作品の平均点 6.00点
作品の点数分布
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222.50%
322.50%
4911.25%
51316.25%
62328.75%
72126.25%
878.75%
922.50%
1011.25%
作品の標準偏差 1.51
このレビューの偏差値 54.40
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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