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《ネタバレ》 バットマン誕生秘話は前半部分、これが残念なことにパっとしない。オール東洋ごちゃ混ぜは仕方ないにしても、リアルな現地風景とインチキ臭い室内、そこに切り貼りしたかように現れるリーアム・ニーソンがなんともちぐはぐ。武術の修行だからアクションが見物のはずだが、残念なことにこの映画の格闘アクションは接写ばかりの抽象的な描写に終始。そしてこれらが凄いスピードで進行する。たぶん5時間分くらいの映画を作ってしまってから猛編集したのだろう。おかげでテンポだけはよい。後半は一転してよくまとまっていて見応えがある。飛べたり飛べなかったりするバートン版のようなプロットの破綻もない。ただし、悪役はスケアクロウは魅力的なのだが、リーアム・ニーソンはラスボスとしてはいかにもキャラが薄い。とまあ色々と文句はあるがかなり楽しめた。おそらくアメリカ人やアメコミ少年にとってバートン版はひとつの完成形なのだろうが、そうでない者にとってはこのノーラン版の方が素直に入り込めるのではないだろうか。半端な普通の青年であるブルースが半端ない努力を重ねて本当に半端ないヒーローを演じる、その理由、動機、苦悩、葛藤、創意工夫が登場人物によってすべて「語られる」。一見さん歓迎。理屈っぽい会話は底は浅いかもしれないが雰囲気はある。ただ映画字幕版は言葉をはしょりすぎなので何話してるか分からない所が頻出するぞ。DVDで観るなら吹き替えがおすすめ。
【tubird】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-04-18 01:57:58)(良:1票)
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