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《ネタバレ》 対立軸が目まぐるしく入れ替わる、裏切りに次ぐ裏切り、どんでん返しに次ぐどんでん返し。各シーンは映像も演出も演技も本当に魅力的で、最初から終盤まで目が離せない。しかしそれだけに全体の整合性に疑問が残る。
そもそもは宿敵クリンゴン人を絶滅の危機から救うというアンビバレントなテーマがあったはずだ。しかし結局は魅力的な悪役、チャン将軍との闘いになる。そしてこいつの行動原理がよく分からない。助けられるくらいなら闘って死にたいのか?それでわざわざクリンゴン人絶滅を企てる連邦中枢と手を組むのか?流刑惑星でも結局はクリンゴン人が悪役だ。もう一人の悪役、ヴァレリス中尉もバルカン人役としては妙に表情豊かで最初から引っかかりがある。自由に姿を変えられるエイリアンもあんな使い捨て役なら出さないほうがいい。いきなり拍手で迎えられるラストも強引だ。 この映画は観ていてとても面白く、シリーズ最高傑作と言う人が多いのは分かる。しかし結局のところ悪い奴をやっつけて終わりというのはスター・トレックという物語が目指していたものと少し違うのではないかと思うのだ。 【tubird】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-07-30 21:00:16)(良:1票)
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