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DUNE デューン/砂の惑星(2021) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 DUNE デューン/砂の惑星(2021)
製作国
上映時間155分
劇場公開日 2021-10-15
ジャンルアクション,SF,アドベンチャー,シリーズもの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 リンチ版、原作、TVドラマ版、ホドロフスキー(?)を通ってきた自分にとってにとってこの映画は・・・完璧な作品でした。今まで想像で、あるいは脳内補完でしか見られなかった風景、それ以上のものが眼前で展開されている!

それまで断片的にしか表現されてこなかったカラダンの自然、ジェディ・プライムの禍々しさ、サルダウカー(サーダカー)の恐ろしさ、アラキスの広大さ・・・etc。そして「コンピューターのない未来世界」といういびつなテクノロジーの表現が素晴らしい。

省略されているプロットもあるとはいえ、話運びはとにかく丁寧。できるだけ解説を避けて映画的表現で世界とキャラクターを説明していくのでとにかく時間がかかる。「パート1」と言うからにはそろそろ終わりかな?と途中(たぶん半分ほど)で思ったら甘かった。僕は基本的に長い映画は苦手なのだが、これはなぜか浸っていられる。とにかく圧倒的な映像と音響の世界。それでいて満腹にはならない。この長さがないと途中の展開があっけなく感じられるだろう。

原作と映像化2作で観てきた『デューン』だが、個人的には中盤の展開で初めて喪失感を感じた。それはこの長さと丁寧な描写あってこそ。予備知識なしで観た人にはさぞかしショックなのではなかろうか。

キャスティングはすべて完璧なのだが、特にジェシカ役のレベッカ・ファーガソンが素晴らしい。公爵妃の高貴さ、人外の能力を持つ修道女、その中で自分の意思を貫く勇敢さ、母親、「女」・・・すべてを併せ持ってそれでいて超人ではない絶妙のバランス。ただ純粋な悪の塊であるキャラクター”ビースト”ラッバン役にデイヴ・バウティスタというのはどうなんだろう?なんとなく良い奴というか「実はちゃんと考えてる人」に見えてしまいそうで不安なのだが。

個人的にはこんなに長い映画を飽きずに観続けられたのは初めてなのだが、それはもちろんサウンドの力が大きい。以前からハンス・ジマーは作曲家と言うより音響クリエイターだと思っていてその安直な「楽曲」があまり好きではなかったのだが、今回の「音響作品」は凄い。それこそ作中の設定のように音で人間の精神を操ってくる。

この映画は後で配信やメディアで観た人に長すぎるだの退屈だの話のテンポが云々と言われてしまうのだろう。この映画を「感じ」られたのは映画館で見ることのできた我々の特権だ。
tubirdさん [映画館(字幕)] 10点(2021-11-29 22:35:24)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 33件
作品の平均点 6.30点
作品の点数分布
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100.00%
200.00%
313.03%
426.06%
5824.24%
6721.21%
71030.30%
826.06%
913.03%
1026.06%
作品の標準偏差 1.57
このレビューの偏差値 65.07
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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