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《ネタバレ》 「宇宙戦艦ヤマト」を実写化した山崎貴監督の映画。原作アニメはちゃんと見たことがなく、どんなストーリーなのかもよく知らない状態で見たのだが、そんな状態で見てもまず主役の古代を演じるキムタクがキムタク以外の何者にも見えない時点でちょっと萎える。話自体も山崎監督の本作の一つ前の映画である「BALLAD 名もなき恋のうた」(テレビアニメの劇場版の実写リメイク)と違ってテレビアニメの筋を追うかたちになっているためか、展開が早すぎていて、よくある大味なSF超大作映画という印象が拭えない。それでもヤマトが宇宙へ旅立つ序盤はまだそれなりに見れるものの、そこから後は特にみどころもなく、グダグダで、古代を含むヤマトの乗組員たちもただ猪突猛進突っ走っているだけのバカに見える。古代と森雪(黒木メイサ)のロマンス部分に多く時間が割かれている印象だが、はっきり言ってどうでもいい感じで退屈。ラストの古代が一人ヤマトに残って生き残った乗組員を地球に帰そうとするシーンは感動させようとしてるんだろうけど、間延びしていて、とくにみんなが去った後の古代と雪の問答はさっき書いた件もあって「ああ、そうですか。」という感じしかなく白けてしまい、映画を見ている気にすらなれない。戦闘シーンの迫力はそこそこだが、イスカンダルに到着してからのアナライザー(声・緒方賢一)を投入した戦いが「ターミネーター2」の冒頭シーンを思い起こさせるものであったり、いや、それより前に本作は全体的に「アルマゲドン」を思わせる部分も多く、(ラストの展開も「アルマゲドン」っぽい。スティーブン・タイラーを主題歌に起用しているのはもう確信犯だろう。)ハリウッドかぶれに感じてしまうのは邦画の残念なところか。当初は樋口真嗣監督が予定されていたみたいなのだが、仮にこの内容で樋口監督だったとしても受ける印象や感想はあまり変わらなかったかもしれない。山崎監督の映画の中では唯一脚本に監督の名前がない作品(奥さんでもある佐藤嗣麻子監督が単独クレジット。)なのだが、そのへんが関係しているのかな。
【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 4点(2025-05-09 00:46:28)
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