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見る前は今見ると滑ってるかもと思っていたのだが、確かに時代を感じる部分は多いものの、軽いコメディー映画としての楽しさは充分にあり、当時まだアイドルのイメージが強かったであろう本木雅弘やこれが映画デビュー作の田口浩正、それに竹中直人が非常にいい味を出していてとても面白かった。田口浩正がトイレで羊羹を食べて食いつぶれるシーン(その食べっぷりがまたすごい。)などは実際に太った体形の住職を知っているからか失礼ながら「あの住職もこんな感じなのかなあ。」と思いつつも笑ってしまった。往年の東宝映画の脇役俳優である和尚役の村上冬樹がすっかりおじいさんになっていたが、彼もまたいい味を出してくれていて良かった。本作は周防正行監督の初の一般向け映画なのだが、葬式に対してお寺での生活を題材にしていたり、宮本信子をチョイ役で起用していたりと、見るからに伊丹十三監督を意識しているのが分かる作風となっているが、これは「マルサの女」と「マルサの女2」のメイキングを演出した周防監督が伊丹監督から受けた影響が大きいからなのではと思う。劇中音楽として使用される「若者たち」のメロディーも妙にマッチしていて印象に残った。(とはいえ、冒頭のロック調に編曲された同曲を主人公がバンドを従えて歌うシーンは少しひいてしまったが。)
【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-01 14:08:26)
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