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《ネタバレ》 久しぶりに見る浅田次郎原作の映画。今まで見た彼が原作の映画はあまり良い印象がなかったのだが、本作は最後まで普通に安心して見ていられた。全体的にテレビ時代劇っぽくはあるし、最後に石橋蓮司がしょっぴかれるところなどまさにそうで、話としては深みも何もないのだが、それが逆に良かったのかもしれない。藩の借金を現代の金額に換算したり、貧乏藩が節約に節約を重ねてピンチを乗り切るのをキャンプやシェアハウスやリサイクルといった現代の言葉に置き換えて説明するのも、何作か同じパターンの作品を見ていてもう見慣れてしまった感はあるものの、その分かりやすさが映画自体の安心感のひとつになっている。主人公の母を演じている宮崎あおいが役のままナレーションでそれを説明しているのでそこになにかシュールさも感じられる。悪役のひとりを演じるキムラ緑子は役の扮装自体が漫画チックでギャグのよう。一か月ほど前に見た「身代わり忠臣蔵」に佐藤浩市の息子である寛一郎が出演していて、雰囲気やっぱ似てるなあと思ったのだが、本作に出演している佐藤浩市を見てやっぱり親子だなあと感じた。わざわざエンドロールのあとにエピローグがあることを冒頭に示すのが良心的。見終わって鮭が食べたくなった。
【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 5点(2025-07-06 23:45:50)
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