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兵隊やくざ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 兵隊やくざ
製作国
上映時間102分
劇場公開日 1965-03-13
ジャンルアクション,ドラマ,コメディ,戦争もの,シリーズもの,モノクロ映画,ヤクザ・マフィア,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 シリーズ第1作。大映の勝新のシリーズものは「座頭市」はほとんど見てるけど、ほかの二つはあまり見てないなあと思い、以前にも一度見たことのある本作を久しぶりに見たのだが、やはり面白かった。インテリの有田上等兵(田村高廣)のいる部隊に勝新演じるヤクザ上がりの大宮が配属されるところから始まっているが、この正反対な二人のバランスのとれたコンビぶりが見ていて楽しいし、また軍隊という地獄のようなところにいながら、決して自分という人間性を失わないこの二人がすごく魅力的に描かれていてカッコよくもある。冒頭の有田上等兵のナレーションなどを聞いていると、軍隊批判というメッセージも少しあるように思うのだが、それよりも娯楽戦争映画としての面白さや痛快さを存分に感じることができる作風になっていて、やはりこの時代の日本映画の力というものを感じずにはいられないし、戦後20年という時代だからこそできた映画とも言える。以前見たときは同じく日本の娯楽戦争映画ということで、「独立愚連隊」を思い出しながら見たおぼえがあるのだが、今になって見直すと冒頭のナレーションにもあるように軍隊を刑務所に見立ていて、見ていて思わず同じくこの年に始まった「網走番外地」の一作目を思い出した。いちばん印象に残ったのはやはり風呂場での喧嘩シーン。ひたすら裸の男たちが殴り合う光景はいかにも熱気ムンムンでものすごく熱いし、殴り合う痛みも画面から伝わってくるような気迫もすごい。大宮が有田に助けられた恩返しにと南方行きの軍用列車から二人で脱出するラストまで痛快なのだが、そこに南方で残された部隊は全員戦死したという有田のナレーションは少し重みを出すために入れられたのかもしれないが、不要だった気がしないでもない。とは言え、以前見たときは続編までは見なかったのだが、今度は続編もちゃんと見てみよう。(2021年5月16日更新)
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2005-03-09 22:47:26)
その他情報
作品のレビュー数 25件
作品の平均点 7.24点
作品の点数分布
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9312.00%
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作品の標準偏差 1.03
このレビューの偏差値 57.15
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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