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警察日記 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 警察日記
製作国
上映時間112分
劇場公開日 1955-02-03
ジャンルドラマ,コメディ,シリーズもの,モノクロ映画,刑事もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 田舎の警察署を舞台にした人情もの。とにかく登場する警官みんなが情に厚く、演じる森繁久弥や三國連太郎といった面々の演技も実に温かみがあって素晴らしい。彼らを狂言回しに事件を起こした人々の人間模様を描いているのだが、その事件というのが殺人事件や誘拐事件といった凶悪事件ではなく、捨て子や万引きといったこの時代ならどれもが貧しさから来るようなものばかりで、戦後10年で日本がまだまだ貧しい時代だったのだなと痛感させられる。また、東野英治郎が演じた戦争で子供を亡くし、おかしくなってしまった老人などにもリアリティーが感じられる。森繁久弥演じる吉井巡査が面倒を見る捨て子の姉弟のエピソードが特に泣ける。二人に対しての吉井巡査の温かい眼差しも感動的なのだが、姉を演じた子役時代の二木てるみがなんといっても素晴らしく、弟に会いたいばかりに一人で会いに出かけていくシーンや、名乗り出た母親の乗ったジープを見つめる表情などなんとも切なく悲しげで、本当にうまく、思わず泣かされた。久松静児監督の映画を見るのはまだこれが2本目だと思うが、人間の持っている心の温かさというものを見事に描き出した正に名作だと思う。あと、書き忘れていたが、署長を演じる三島雅夫のユーモラスな演技は、普段腹黒い悪役や嫌味たらしい役のイメージが強いだけにすごく新鮮に感じられた。
イニシャルKさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-04-11 14:47:47)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 11件
作品の平均点 7.18点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.94
このレビューの偏差値 59.34
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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