Menu
 > 作品
 > シ行
 > 死に花
 > イニシャルKさんのレビュー
死に花 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 死に花
製作国
上映時間120分
ジャンルドラマ,コメディ,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
老いというテーマが背景にあるため、シリアスな部分も当然あるんだけど、基本的には軽いコメディーで、前半あたりに少し退屈な部分があるものの、なかなか楽しめた。時代が時代なら東宝でクレージーキャッツ主演でやっていそうな印象も残り、穴を掘るメンバーに谷啓や青島幸男を起用していたり、メンバーが最終的に7人構成になるあたりはクレージーキャッツの映画を意識していると強く感じられ、クレージーキャッツの映画が好きな身(とはいえ最近は機会に恵まれず見れてないのだけど。)としてはなんかうれしい。しかし、(比べるのもどうかと思うが。)シリアスな部分があるからか、クレージーキャッツの映画ほどの爽快感はなく、最後のシーンあたりはなんか湿っぽく感じてしまったのも事実で、本当に60年代にクレージーキャッツ主演で古澤憲吾監督あたりが手がけていれば、爽快なままラストを迎えたのではないかとつい思ってしまった。とはいえ、山崎努をはじめとする主役の老人たちを演じている俳優たちはみな好演しており、安心して見ていられる。(長門勇が岡山を連想させていて笑える。)それからこの映画はちょうど一週間前に亡くなった森繁久弥の遺作である。出番は少なくセリフも一言だけなんだけど、さすがに登場シーンでは風格が漂い、出てくるだけで圧倒的な存在感を放っていて、まさに名優であると思う。また「社長シリーズ」などの喜劇映画で活躍したこの名優の遺作が喜劇映画なのは偶然ではないような気がする。白寿の老人役なのだが本当にこの映画の役柄のように白寿や百歳まで生きていてほしかったし、あらためて残念に思う。森繁久弥だけじゃなく青島幸男と藤岡琢也にとってもこれが遺作なんだなあと思うとなんだか切ないなあ。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 7点(2009-11-17 20:32:29)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 33件
作品の平均点 6.61点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
313.03%
439.09%
5412.12%
639.09%
71442.42%
8618.18%
913.03%
1013.03%
作品の標準偏差 1.52
このレビューの偏差値 51.71
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
死に花のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS