| 作品情報
レビュー情報
あえて穿った見方をするならば、これは見事な反戦映画だといえるのではないだろうか。沢山の人がソマリア民兵の描写に激怒し、米軍兵の友情に唾を吐きかけているのだから。そういう私はこの映画を米国賛美だとは感じていない。むしろ米国の無謀な作戦により無意味な死傷者を出した事実を直視する映画である。これを観て「アメリカは正しかった」と思う人はまずいないだろう。全編を埋め尽くすうんざりするほどの戦闘描写はそれだけの説得力を持っている。こんな地獄のような戦場に行かなければならない兵士たちの気持ちはどういうものなんだろう。私には想像すら難しい。自分の命可愛さでは動くことすらできないだろう。気持ちを同じくする仲間の命が脅かされているとしたら、助けに行きたいと純粋に思うものなのかもしれない。しかしその再三に渡る米兵救出劇の中で、ソマリア民兵の被害が雪だるま式に拡大していったのも事実。米軍の采配ミスで泥沼化した戦場を虚しくも忠実に描いた歴史的映画。
【337】さん 8点(2003-12-01 21:54:12)(良:1票)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |