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からっ風野郎 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 からっ風野郎
製作国
上映時間96分
劇場公開日 1960-03-23
ジャンルアクション,ヤクザ・マフィア
レビュー情報
《ネタバレ》  おそらく脚本(菊島隆三)が良かったのと、ヨーロッパで時代のヌーベル・ヴァーグを学んできた監督(増村保造)の新感覚があいまって、実録ものかと思わせるような、リアリティのあるヤクザ映画となった。三島由紀夫の稚拙なところのある演技がかえって、リアリティを増す効果があった。案外ミシマは猫背だったんだ(役作りでなければ)とわかったし、カッコづけ人生は役と共通するとしても、あんな頭の悪い粗暴な男がよく似合うとは意外だった。ところで、志村喬の親分は、さすがにどっしりした迫力があったし、脚本の菊島隆三がクロサワ組だっただけあってか、黒澤明の『酔いどれ天使』などの影響がちらほら見えた。しかし、なんといってもこの映画のピカイチは、ラストの三島の死ぬ姿で、あの写真集『薔薇刑』の、槍が刺さって殺されている絵柄を彷彿とさせるではないか。三島も、これが演りたかったにちがいない。ただ、話は観るほうになんのカタルシスもなく、あっけなく終わる。
goroさん [DVD(邦画)] 8点(2010-10-07 14:21:03)
その他情報
作品のレビュー数 10件
作品の平均点 6.80点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.25
このレビューの偏差値 57.69
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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