| 作品情報
レビュー情報
始まって比較的すぐの、あの掴みからして凄かった。このテンションでこの物語は進行するよ、という、無感情でグロテスクな提示。そしてその世界観を破綻させることなく、最後まで貫いた。たまらなく好きな空気。この世の外にあるような場所で起こる異常な出来事の数々。誰1人として正常な人間が出て来ない。皆1人ずつ、静かに病み、狂っている。「正常な世界の異常な人々」や「異常な世界の正常な人々」ではなく、「異常な世界の異常な人々」という1mmの逃げ道もない確信犯的に救いのない空気、そのビザールな世界観に浸った。思うに、デイヴィッド・リンチ+ギャスパー・ノエ+ユルグ・ブッドゲライト÷3な空気感。結構的確な表現だと思うのだけれど、どうだろう。とりあえず健全な人には勧められないな、とは思う。病的な映画が好きな人には積極的に勧めたい。
【ひのと】さん 9点(2004-02-16 15:32:30)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |