Menu
 > 作品
 > ハ行
 > 8月のメモワール
 > ひのとさんのレビュー
8月のメモワール のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 8月のメモワール
製作国
上映時間125分
劇場公開日 1995-10-28
ジャンルドラマ
レビュー情報
発端は小さな子らの喧嘩。そして、悲しくて伏せた睫毛は目の下に「影」を作るし、悔しくて握り締めた拳の中にも小さな「闇」が出来る。些細な悲しみと怒りが、影と闇を生み出す。そしてそんな取るに足りないような影や闇でも、人間を侵食するに十分な力を持ち、その機を狙っている。白い絵の具と黒い絵の具、同量を混ぜたらどっちが勝つかなんて、やってみなくても誰でも分かる。同じ質量なら、正の力が負の力に敵う訳なんかない。それは増幅する。影は人を覆う。闇は世界を席巻する。どんな戦争だって発端は、小さな子らが作り出した、目の下や拳の中の、ほんとうにほんとうに取るに足らない影と闇に過ぎない。変な邦題に騙されてはいけない。これは立派な反戦映画だ。そこにあるのは、最も根源的な「戦争」の姿なのだから。
ひのとさん 6点(2004-02-15 17:09:12)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 51件
作品の平均点 7.14点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
347.84%
411.96%
5611.76%
647.84%
71121.57%
81427.45%
959.80%
10611.76%
作品の標準偏差 1.92
このレビューの偏差値 46.92
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
8月のメモワールのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS