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チャップリンの独裁者 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 チャップリンの独裁者
製作国
上映時間126分
ジャンルドラマ,コメディ,戦争もの,モノクロ映画,政治もの
レビュー情報
《ネタバレ》 断言するが、これはコメディではない。あえていえばニュース映画。彼はなぜ、6分間ものベタな長演説をぶったのか?笑いの作り手として世界最高峰にあった彼が、あの長演説が観客に野暮ったく聞こえることをわかってなかったはずがない。また彼は、あの演説を披露したところでヒトラーを止められないことも百も承知であった。ではなぜあの6分間のシーンをわざわざ撮ったのか?きっと「練達のコメディアンがコメディアンの文法を使わず、真面目なことを正面玄関から言わなければならないようになったときは、事態は取り返しのつかない深刻な段階まで進んでしまっている」ということをニュース映像として後世に残しておきたかったのだと思う。すなわち、練達のコメディアンがコメディアンらしく振舞える段階はまだ望みがあるが、そうできなくなってしまったときは、悲劇的な結末が待っているだけ、ということがこの映画のメッセージなのだ。今、日本のコメディアンは、まだまだ充分コメディアンしていられるように私には感じられる。ただ、彼らが、チャップリンほどの「練達な」コメディアンかどうかについてはあまり自信がもてない。そこが怖いところではある。
南浦和で笑う三波さん 10点(2004-02-21 00:35:11)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 207件
作品の平均点 8.18点
作品の点数分布
010.48%
120.97%
210.48%
320.97%
441.93%
583.86%
6167.73%
72612.56%
84119.81%
93818.36%
106832.85%
作品の標準偏差 1.94
このレビューの偏差値 54.84
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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