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《ネタバレ》 ヒッチ・コックが、観客を怖がらせるでもなく、騙すでもなく、おとぼけに徹した作品。何ということもないアイデアだけで、100分近く見せてしまう技量は、やはり大した才能だと認めざるをえない。出演者が、例のものを、埋めたり、堀りおこしたり、また埋めたりをなんだか楽しそうに演じているので、現実にはありえない話が、ありえそうな感じの話として仕上がっているのがおかしく、私好みであった。ところで、IMDbなど細かくチェックしているわけではないが、この作品が、本作に先
駆けること6年前に製作された名画「第三の男」のパロディだという説を唱えているのは世界広しといえど、多分、私一人くらいのものであろう。ただし奇天烈な説と笑うことなかれ。至って私はマジメなのである。これからの説明をとくとご覧になってから、成否のほどを吟味していただこう。ご本家のストーリーをよく思い出していただきたい。ラストシーンがあまりにも有名な、男と女を描いた話として記憶されがちだが、そういう色っぽいところを捨象すると、ざっくりいって、埋めたり、掘りおこしたり、また埋めたりというストーリーではなかったか。だからこそ、この作品の主人公はトムでもなくジョンでもなく「ハリー」でなくてはならなったのである(本当はラストネームが別。でもこう考えたほうが楽しいではないですか)。 【南浦和で笑う三波】さん 8点(2004-02-22 15:51:10)(良:2票) (笑:1票)
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