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本日初めて鑑賞。完全無欠(狙い通りの時代に正確に行け、かつ、再現可能)なタイムマシンを人間が発明できたという設定にまず乗れない(ウェルズのタイムマシンは、一往復だけが狙い通りで、再現性があるかないかはわからないままのはず)。アラジンの魔法のランプ、打ち出の小槌、ドラえもんのポケットなど歴史上人類が発明したオールマイティはおしなべて、魔人とか、鬼とかの、異界の住人の持ち物であり、人間自身がオールマイティを作り出せないところに妙味があったので、この作品はフィクションの作り手として、踏み越えてはいけない一線を越えてしまっていると思う。そのことを別においても、元の時代に戻りたいという筋書きから、ほとんどすべての笑わせどころやギャグが予測の範囲で意外性に欠け、コメディとしてちっとも面白く感じられなかった。自分の評点と平均点との差に、唖然呆然の一本。(以下追記。2004/5/18) ひねくれついでにもう少し。「歴史を変えられるオールマイティな道具を動かすのに必要な燃料がプルトニウム」という設定は国際政治の現実に対して何がしかいうためとも受け取れる(私はそう取って裏切られた)が、この作り手は何の考えも無く、ただ単にゲリラを登場させたいためにプルトニウムを持ち出したとしか思えない。被爆国の一員として、などと大上段に構えるつもりはさらさらないが、秘密の液体が必要、くらいの設定で何とでも作れたのではないかと思う。そのあたりが笑いの作り手として、無神経、または不注意、もしくは雑である。
【南浦和で笑う三波】さん 2点(2004-05-16 23:21:23)(良:1票) (笑:3票)
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