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招かれざる客(1967) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 招かれざる客(1967)
製作国
上映時間108分
劇場公開日 1968-04-06
ジャンルドラマ
レビュー情報
状況の設定が巧みで、役者の演技がうまければ、著名なコメディアンが出演していなくても、また、笑いを取りにいくようなおおげさなジェスチャーなどが使われなくても、極上のコメディができあがるということの見本のような映画。人は大勢の前になればなるほど、建前を言い、面と向かって一対一で話せる状況でなければなかなか本音をいわないものだが、そういう人間の特徴を巧みに衝いた脚本だった。登場人物が一堂に会して社交的な、あたりさわりのない、見ていてコミカルな会話をするリビングルームの場面と、シリアスな本音の交換をする書斎、テラスの場面をかわるがわるもってきたのが、非常にうまかった。特に、本音の交換をする空間として、議論の場としての閉塞空間たる書斎と、相互理解と説得の場としての開放空間たるテラスという対照的な2つが用意されていたところが、演出に立体感を与えていた。スペンサー・トレイシーが最後テラスからリビングルームに戻って行う大演説のなんといじらしいことか。自分の意見を変えるのに、いちいち格好をつけないと気がすまない男という生き物のもの哀しさを、見事に演じきっていた。
南浦和で笑う三波さん 9点(2005-02-17 23:25:34)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 67件
作品の平均点 7.48点
作品の点数分布
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300.00%
400.00%
557.46%
61319.40%
71420.90%
81725.37%
91623.88%
1022.99%
作品の標準偏差 1.32
このレビューの偏差値 58.74
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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