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《ネタバレ》 原作は部分的に読んだことがあるが、ともかくあれをよくここまで映画化したもんだとは思った。これは私の勝手な想像だが、作者の奥浩哉氏自身もどういうようにストーリーをつなげ、どういうオチをつければいいかわからないまま苦悩しながら連載が進んでいったのでは?という気がする。これは本作に限らず、奥作品に共通する印象。
そのため、シチュエーション設定や演出の断片断片は凝っていて面白い反面、人間心理(兄弟愛とか友情とか)はありがちなステレオタイプを越えられておらず、掘り下げや練りはない。感覚的にはいいものを持っているが、ロジカルな思考が深められないという言い方をしてもいい。テーマ性は希薄というか弱く、「正義とは何か?」とか「人間における暴力の不可避性」とかいちおうあるようだが、それらも突っ込みが足りず平板。 不条理がウリの作品なので、あまり細かいことをいってもしょうがないのだが、ラスト近くで星人たちと玄野たちが猛烈な撃ち合いをしたあと、いったい、どう落とし前をつけるのかと思っていたところ、まるでゾンビのように次々と人物たちが起き上がってきたのは、いくらなんでもない。 【delft-Q】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-05-06 00:20:18)
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