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人情紙風船 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 人情紙風船
製作国
上映時間86分
ジャンルドラマ,時代劇,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
ふとしたきっかけで友情を交わし、そして破滅へと向かっていく二人の男…。29歳という若さで戦地にて病死した山中貞雄が、まるで死を予感したかのような物語。

しかし、深い諦念と絶望の中に、それでも生きていこうという極限の希望が、演出や撮影技術などとは別のところで、目に見えない力として存在し、この映画を動かしているような気がします。

今までに何度見たのかわかりませんが、その度に、カッティング、撮影、構図、演出、照明、あるいは偶然、謎の力、ようするに映画のすべてを堪能し、発見し、感動します。
絶望的なまでに青い空と白い雲、土ぼこりが緩やかに舞う大通り、縁日に降るにわか雨、雨宿り、魔がさす瞬間、残された傘、暖簾、手紙…。

「映画」は1930年代に完成し、しかし今なお、新たな発見や可能性を生み出している。1本だけ映画を選べ、そう言われたら迷わずにこの映画を挙げます。私のベスト1です。
まぶぜたろうさん 10点(2003-12-03 20:54:37)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 52件
作品の平均点 8.27点
作品の点数分布
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100.00%
211.92%
300.00%
400.00%
511.92%
6713.46%
7917.31%
8611.54%
91019.23%
101834.62%
作品の標準偏差 1.76
このレビューの偏差値 55.62
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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