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女は二度生まれる のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 女は二度生まれる
製作国
上映時間99分
劇場公開日 1961-07-28
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
まずこの映画は、山茶花究やフランキー堺がスクリーンをうろうろしてるだけで楽しい、という既知の面白さにあふれている。それはただただ楽しい。一方で、若尾文子はそんな男たちの所作を客観的に見つめ、彼らから受ける仕打ちにただ黙っている。冷笑を浮かべるわけでも、涙を流すわけでも、暖かな微笑みで男たちを受け止めるわけでもなく、ただ無表情にうつむいている。「花影」の池内淳子は自殺という手段を選んだが、若尾は何を考えているのか全くわからない。そして映画はぶったぎったように、唐突に終わる。観客は取り残され、「若尾文子の素晴らしさ」や「人生の哀しさ」を自信なく呟く。この巨大な映画は、そんな無意味な呟きをブラックホールのように、いとも簡単に呑み込んでいく。そしてその巨大な黒の中心には、空虚で無表情な若尾文子が座っている。生き地獄から出ることの出来ない絶望と恐怖。川島雄三の、日本映画のワンオブベスト。
まぶぜたろうさん 10点(2003-12-11 23:01:41)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 25件
作品の平均点 7.40点
作品の点数分布
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414.00%
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6416.00%
7416.00%
8832.00%
9520.00%
1014.00%
作品の標準偏差 1.47
このレビューの偏差値 62.04
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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