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■世界が破滅する。それはまず、普段の生活、日常を今後送ることが出来ないとと悟ること。社会的規範、個人の倫理、愛、すべてが喪失すること。そしてそれ以上に、人間の意識や意味や価値を真っ向から覆すものであること。人智を超え、すべてをゼロに戻し、新たな規範や価値基準が生まれる場であること。
■つまり、私たちの全く知らない世界が現出する恐怖。と、期待。 ■そのテーゼを教えてくれたのが、「デビルマン」の美樹ちゃん首チョンパであり、 「バイオレンス・ジャック」であり「漂流教室」であり「ワースト」であった。 ■ところが、この映画における「破滅」とは、誰かが誰かを失うこと、でしかない。要するに「愛」。そのレベル。チンピラ男とコギャル(死語?)の愛、でもなんでもいいが、そんなのTVドラマで毎日やってるじゃん。デビルマンに変身しなくたって世界が破滅しなくたって神とか悪魔とか言わなくたって、ほら、あなたの周りで毎日起こってることじゃん。そんなもん誰が見たいのか。それが「デビルマン」なのか。 ■なぜ「破滅」に真っ向から挑もうとしないのか、と思う。こんなもんでいいんじゃん、ハリウッドの真似でいいんじゃん、映画のラストはこうでなくちゃね、と思っている姿勢が情けない。業界の裏側が透けて見える映画はやっぱ空しいです。 【まぶぜたろう】さん 0点(2004-10-16 00:23:40)(良:8票)
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