| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 今さらながら初見。数ある高倉健主演作の中で、これがベストかなと。ドキュメンタリーと見紛うような過酷なシーンの数々もさることながら、やはり組織論・リーダー論として秀逸です。最後まで隊列も士気も乱さない少数精鋭の高倉隊と、いつの間にか隊列も指揮系統もバラバラになって壊滅していく大所帯の北大路隊の対比が、痛々しいほどに伝わってきます。それに、崩壊の元凶となる三國の描き方も見事。現場の知識や経験もないのにメンツや職位にこだわり、場当たり的な提言に翻弄され、結局組織を崩壊に導くような人物は、明治の八甲田のみならず、平成の企業組織にもいる気がします。ただし大きく違うのは、責任の取り方。三國はさすがに明治の軍人らしく、潔く自らの非を認めました。それに対して平成の団塊オヤジは「部下が無能だった。オレは被害者だ」とか平然と言い放ちそうですよね。
【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-10-12 21:06:52)(良:3票)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |