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人間の條件 第一部 純愛篇 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 人間の條件 第一部 純愛篇
製作国
上映時間105分
ジャンルドラマ,戦争もの,シリーズもの,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
第1部~第6部まで、まとめて書きます。とにかく全編にわたってネガティブ話の連続。梶の人生とはいったい何だったのかと思わずにはいられません。おそらく公開当時は高度経済成長の真っ盛りだったため、ある種のアンチテーゼとして、こういう映画も受け入れられたのでしょう。その意味では、下り坂の今の時代に見てはいけない映画のような気もします。
しかし、奇をてらった見方をすれば、この映画は50年前でも戦時中でもなく、まさに90年以降の日本を予測した作品のようにも思えます。戦局(経済)が傾く中で、なお既得権や体面にしがみつく組織を描いた1~4部。そして組織崩壊後の混沌を描いた5~6部。実は5~6部は、これからの日本の姿かもしれません。戦争はないでしょうが、何せ1000兆円の借金という世界に類のない“時限爆弾”を抱えている国ですから。税率は上がり、社会保障は削られ、会社が軒並み潰れて失業者が増えるとなると、私たちはまさに森の中をさまよう敗残兵になりかねません。もしそうなったとき、私は梶のように人間としての尊厳を保てるか、はっきり言って自信がない。「貧すれば鈍す」のが人間ですから。
逆にいえば、とにかく人間は経済的に貧しちゃいけないということですね。というわけで、少しでも多額の税金を払うべく、明日も仕事をがんばろうと思ったしだいです。長文失礼しました。
眉山さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-10-03 00:40:01)
その他情報
作品のレビュー数 21件
作品の平均点 7.86点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.25
このレビューの偏差値 50.92
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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