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《ネタバレ》 前作未視聴ですが、人狼ゲームは既プレイなので特に混乱無く見られました。
本作は人狼視点で話が進むので誰が人狼かを推理する楽しみは無いのですが、現実に殺し合うとなると村側もゲームのセオリー通りには動かず、先の展開が読めなくて楽しめました。そりゃそうです、例え自チームの勝ちのためでも自分や恋人が死ぬのは嫌ですからね。ローラーなんて出来ません。 シナリオの作りが上手かったと思います。参加者に「本当に逃げられない、殺し合うしかない」事を理解させるための最初の犠牲者、村側を能動的に"吊り"に向かわせるための下衆野郎設定、人狼だとバレたのに吊られない理由、などは良く出来ていたと思います。 主役の女子をはじめ、役者さんの演技もなかなかだったと思います。吊られる人狼がもう一人の名前を絶対に言わないと断言するシーンや、"目指せロケンローラー"のイラストを見つけて慟哭するシーンなどが好きですね。 と、ここまで良い点を並べましたが難点も少なくありません。筆頭は人狼の襲撃に関する設定の綻びです。他の能力者は対象を指定するだけで良いのに、人狼は自力で「凶器を用意」して「相手の抵抗を抑えつつ殺害」したうえで「証拠を隠滅」しなくてはなりません。女人狼1人と男村人だったら返り討ちも十分に考えられますし、襲撃時に名前を叫ばれても終わります。この設定では容易にゲームが崩壊してしまうのです。「夜、村人は麻酔ガスで強制的に眠らされる」などの設定があればまだ大丈夫なのですが、襲撃シーンをショッキングに描きたかったのでしょう、結果として設定が破綻してしまいました。そもそも心理戦・推理戦・舌戦にスプラッタ要素は不要だと思うのですが。 「主催者が状況を把握するための監視カメラが無い」とか「村人側が身を守ろうとしない」とか「近所に駐車場があるのだから助けを呼べるはず」とか、突っ込み所が多いです。 あと主人公の自作歌、あれも無いと思います・・ロケンローラーの道は厳しいかと・・ 十分見所はある作品なのですが、難点も無視はできず、惜しい一本でした。 【alian】さん [DVD(邦画)] 7点(2021-04-19 02:35:56)(良:1票)
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