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《ネタバレ》 ここの評価があまり高くなかったので少し二の足を踏んでしまったが、結果として映画館に観に行ったのは大正解だった。
やはりこの監督が描く風景は美しい。雨ばかりの東京に日が差すシーンは、見慣れたはずの景色が輝いて見えた。空の広がりや雲のサイズ感は映画館で無ければインパクトが半減してしまうだろう。 帆高と陽菜の恋愛がこの映画の柱である事に疑いはないが、かと言ってメッセージ性が無いわけではない。劇中の「『観測史上』なんて精々ここ100年」「江戸時代には東京は海だった」という台詞からも読み取れるだろう。天候という地球規模の事象を、人間の短い短い物差しで測って正常だの異常だの大騒ぎする事がそもそも滑稽なのだ。恐竜が生きていた頃は今よりずっと暖かったし、氷河期はずっと寒かった。そんな自然をコントロール出来るのは神だけだ。人間が出来ることは、エンディングの船で通勤しているシーンのように、自然と折り合いをつけて付き合っていく事しかない。驕っても腐っても良い事など無いのだ。 【alian】さん [映画館(邦画)] 8点(2019-08-15 13:23:47)
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