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《ネタバレ》 ゲーテの「ファウスト」は未読でぼんやりしたあらすじしか知らないものの、悪魔に魂を売り渡す行為=ファウスト、のイメージが始終つきまとった。金という一時的な魔法を手に入れ、わずかな幸福の時間を仲間たちとともに過ごす。小説では「おじき」と称された悪魔、映画ではマーロンを起用してかなり象徴的な悪魔像を描いていると思う。衛生面はもちろんだが、中でもひどい差別は、子供たちに教育の権利を与えていないことだ。だから彼らはいかに自分たちが不当な扱いを受けているかを悲しみをもってしか自覚できず、現況を打破していく術も見出せないでいる。教会よりもまず学校だろう!と思った。己を殺して他を生かそうとする献身的な主人公の大きな愛が胸に迫り、ラストは涙でくもり、見えなかった。
【tony】さん 8点(2004-05-06 21:45:36)(良:2票)
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