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《ネタバレ》 P.ジャクソン監督のこだわりとしつこさは相当なものだ。おそらく、彼が思い描くイメージをとことん映像で追求したんだろう。若干、暴走気味に感じられるほどだ。ブラキオサウルスの群れが逃げる場面や巨大な虫が襲ってくる場面は、もういいよって叫びたくなる。Tレックスも3匹も出してくるし、ツタにからまり落ちながらの闘いの場面は、何もそこまでっていう感じだ。しかし、こだわりがプラスに作用した場面も多い。コングの表情や動きは見事だし、1930年代の町並みも良い。そして、こだわりが最大限発揮されたのは最後のエンパイアービルでの闘いの場面だろう。暁のニューヨークの風景が美しく哀愁を誘う。オリジナルに対する思い入れも随所に垣間見られる。女優を探すシーンでデナムが「フェイ・レイは?」と聞く場面や、コングがTレックスを倒したあと死んだか確認する場面などはファンの心理をくすぐる上手い演出だ。オリジナルの根底にある未開の野生と文明社会の出会いによる悲劇は良く描かれている。野蛮なのはどっちだという問いかけも忘れていない。
【パセリセージ】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-12-15 21:11:06)(良:4票)
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