Menu
 > 作品
 > チ行
 > 父親たちの星条旗
 > パセリセージさんのレビュー
父親たちの星条旗 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 父親たちの星条旗
製作国
上映時間132分
劇場公開日 2006-10-28
ジャンルドラマ,戦争もの,シリーズもの,歴史もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
「最も大事な事ほど、言葉に出すことは難しいものだ」これは、Sキングの「スタンド・バイ・ミー」の冒頭の一部だけど、戦争体験者が戦地での出来事を話したがらないということは、そういう事なのではないかと思うのです。キングがここで言う「最も大事な事」とは、多感な時期の大事な宝物のような思い出の事を言っているのだが、人生で最も影響を受けた出来事が、言葉にするほど、現実に自分の胸の中にある感覚とはかけ離れていくような印象を持ち、感じている事を一つも表現できない苦しさは同じではないかと感じるのです。主人公の一人であるJ・ブラドリーが家族にもほとんど硫黄島での出来事を話さなかったのは、まさに、そういうことだったのだと思います。しょせんどんな言葉を使っても自分の体験を他人は理解できない。あの出来事を表現できるような言葉もない。イーストウッドの真摯な演出が冴えています。英雄を作り出し、徹底的に利用する権力者の派手な演出と、冷めた苦悩の3人の兵士のギャップ。姿の見えない日本軍と対峙し、淡々と仲間が殺されていく戦場。兵士の目線での見たままの表現。決して、押し付けの主張はなく、材料を提供し、さあ、どう思う?と我々に問いかける。戦争に善も悪もない。まして英雄などいない。彼らは国のために戦い、仲間のために死んで行っただけなのだ。
パセリセージさん [映画館(字幕)] 10点(2006-11-05 21:41:12)
その他情報
作品のレビュー数 149件
作品の平均点 6.83点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
210.67%
310.67%
485.37%
52114.09%
63020.13%
73724.83%
83020.13%
9149.40%
1074.70%
作品の標準偏差 1.58
このレビューの偏差値 62.73
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
父親たちの星条旗のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS