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原作と映画の比較はどうしてもしてしまう。私の場合、先に見た(読んだ)ほうが評価が高くなる。原作を先に読むと、想像により画面が印象付けられ、後に見る映画とマッチしないとつまらなくなってしまう。逆に、映画を先に見ると、視覚の印象とせりふが文章と一致せず違和感を覚えるのだ。しかし、この映画だけは別である。どちらも甲乙付け難い。原作を先に読んだが、読書後のイメージと映画が一致した数少ない作品である。もちろん彼らの体験と私の少年時代は似ているとは言えないが。その日暮らしの子供ではなくなり、自分の立場を意識しだし、漠然と将来のことも気になりだしたあの頃。遊び友達の関係が友情になり、大人の自分がもうすぐそこまで迫ってきたような感覚。今でも思い出すと、懐かしさと切なさがこみ上げてくる。あの時の友達は今なにをしているのだろう。自分は今まで何をしてきたのだろう。名作です。
【パセリセージ】さん 10点(2004-01-20 00:33:31)(良:2票)
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