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さらば愛しき女よ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 さらば愛しき女よ
製作国
上映時間95分
劇場公開日 1976-06-12
ジャンルドラマ,サスペンス,ミステリー,ハードボイルド,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ロバート・ミッチャムがマーロウと違うのは目だな。あんなにたれ目ではない。私は本物のマーロウを見ていないが、と言うか、実物はいないから、つまり、小説を読んだ印象との比較という表現が正しいのか。とにかく、目は違っている。強いて言えば、お腹と体つきも違う。歳もかな。それに比べると、シャーロット・ランブリングはそっくりだ。もっとも、当然ベルマも見ていない。本題に戻ろう。原作との違いはあるものの、これは渋い名作の一つと言えるだろう。唐突な印象のあるオープニングからの展開も、主人公の記憶をたどるという手法がじわじわと後に生きてくる。廃退した都市で起きた事件とそれに関わる人間を、静かに距離を置きながらたどっていくうちに、見るものは、閉塞感しかない何ともやりきれない状況と一時現実を忘れさせてくれるスター選手の活躍に熱中する主人公達の台詞などに、今の自分を重ねることができるようになる。ディマジオのエピソード挿入は成功している。努力が報われない警官のやるせない表現なんかも原作を上回っている。もう映画館で観てから30年以上も経つのに、印象が色あせない。むしろ、主人公の年齢に近づくにつれ、あのけだるさと心地よい疲れが理解できてくる。名作である。邦題も最高だ。でも、やっぱりマーロウはあんなにたれ目ではない。
パセリセージさん [映画館(字幕)] 10点(2008-04-05 23:12:29)(笑:1票)
その他情報
作品のレビュー数 28件
作品の平均点 6.89点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.82
このレビューの偏差値 59.39
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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