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田中絹代が時々見せる、言葉がなく目線だけによる演技が絶妙です。その、数秒の間に、悲しみや不安、時には、あきらめや納得が伝わってきます。息子と夫に先立たれ、末っ子を養子に出し、いずれは長女も嫁いでいくだろう。あるいは、あの時代このような母親が多くいたのかもしれない。つい、自分の母や祖母はどうだったのかと考えてしまう。最後の長女の「お母さん、あなたは幸せですか」という問いに何と答えるのだろう。その長女が見つめる中、預かっている妹の息子と布団のうえで相撲をとりたわむれる。母は強く悲しく美しい。
【パセリセージ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-23 00:09:50)(良:1票)
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