浜辺に置かれたピアノや、パニエをテント代わりにして一夜を過ごす母娘などは、うっとりするほど幻想的な画で今でもはっきりと思い出せる。でも、主人公にあまり共感できずストーリーも好きになれない。主人公は最初からなかなか気の強い女性で、そんなに嫌ならなぜ嫁に来たの？とか、ハーヴェイ・カイテルとの恋愛はどこから生まれたの？とか疑問符がいくつも残る。なんだか人を想う心よりもエロスの方ばかりが強調されていた。乏しい経緯のあとのエロスには魅力を感じられなかった。別の作品を見たときに、そもそもこの監督の持つ恋愛観などが自分のそれとハッキリ違うのかなあ、とぼんやり思った。そして、マイケル･ナイマンのテーマ曲はとても素敵だと思うけれど、ストーリーの中で奏でられるピアノの音色が、どんなものだったか良く思い出せないのだ。なぜだろう、主人公の命だったはずなのに。

【のはら】さん 4点（2004-04-12 20:45:54）

作品のレビュー数

184件

作品の平均点

6.64点

作品の点数分布

0	1	0.54％
1	2	1.09％
2	4	2.17％
3	5	2.72％
4	21	11.41％
5	23	12.50％
6	22	11.96％
7	42	22.83％
8	26	14.13％
9	16	8.70％
10	22	11.96％

作品の標準偏差

2.17

このレビューの偏差値

44.40
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値