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《ネタバレ》 二度目の鑑賞。最初の鑑賞では、素直に、ことの真相に「気付いて」しまった弟の涙に心動かされ、そして兄のラストの笑顔に「これでいいんだよ」という優しさをみた。
二度目ではもうちょっと色々つっこんで観ることが出来た。やはり「ゆれ」たのは弟だ。兄も確かに揺れていたが、同時に弟に対して揺さぶりをかけていた。弟から見られる自分はそんなもんじゃないんだという気持ち、そして弟に対する羨みもあった。だから、そんな弟からの思いは嬉しい反面嫌気を感じていた。それを突き崩すために兄は弟に揺さぶりをかける。 弟はここでその揺さぶりに乗らず、それでも兄は・・・、と思えればまた違ったストーリーになったかもしれない。 一方、弟からすれば、根本は軽い気持ちで取った自分の行動がこうした事件に繋がり、兄を追い込んだのではないか、という負い目があった。犯罪者の弟になりたくないといった短絡的な思いではないが、結局は自己保身だ。兄は本当に殺していないとかそういう確信ではなく、むしろ事件が起きた当初から、確信としては「やってる」だったはずだ。それは自分の行為を知っているからこそだ。自分の行為がそうしたことに繋がったということへの負い目から兄を守ろうとした。 しかし、結局弟のその思いは兄の揺さぶりにより崩壊することになる。結果はご覧の通りだ。そして兄もそれを甘んじて受け入れているのは弟の証言中の兄の顔が物語っている。 細かいことでもう一点。膣内のDNA鑑定とかする前に被害者の爪は調べないのかな。被告人の腕の傷跡とか、その傷の付き方から色々と考えられるはずだが・・・。川で被害者の爪からその痕跡は洗い流されてしまったのだろうか・・・。 【胴】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-06-21 02:55:56)
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